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- 『だんドーン!』第9話〜誰かちゃんとした人がいれば〜
『だんドーン』9話です。
※すごくネタバレしています。
まだ9話? ってくらい毎回エピソードが濃いですね。ストーリーがどの程度進んでるのかは見えませんが、泰三子先生のことだからたくさん仕掛けが張り巡らされているんだな! と思いながら読んでいます。
さて今回は川路の「詮議」、今で言う「取り調べ」の回でした。タカ様があっさり捕まったのでアレレ?? となったのを思い出しました。
タカ様が薩摩に来た理由を取り調べる川路ですが、なかなか本心を聞き出せない。それどころか戦国時代の「島津四兄弟」の話を出して、薩摩陣営の心をくすぐる始末。「島津四兄弟」なんて聞いたこともなかったので勉強になりました。
結局タカ様は、島津斉彬の藩内の敵と、藩外の敵、それぞれと繋がっていたというオチでした。
このくだり、10回以上読み返してようやく理解しました。
この時代の人は似たような名前が多いのと漢字が多いのと、誰が味方で誰が敵なのかわからない。大変だ。
薩摩藩と繋がっている敵陣営の密偵(タカ様)の存在が味方に広がって騒動になることは、島津斉彬が一番避けたい事態……ということで、川路たちは手出しができません。それを知っていたからタカ様は捕まったのですね。ただの迂闊じゃなくてよかった。
タカ様は解放されることになりましたが、もちろんそれは表向きの話。事故に見せかけて殺すため海に連れ出されます。が! すきをついて飛び込んで逃げおおせるタカ様。
末端メンバーが「上には始末したと言っておこう」とよくない口裏合わせをしたおかげで、川路はすっかりタカ様が死んだと思い込むわけですね。
なぜ川路も一緒に船に乗らなかったのか? 川路でなくても、誰かしらちゃんとした人がついていくべきだったのでは? いくら丸腰とはいえ、あんなザ・下っ端みたいな構成員に始末を頼むなんて、なんて迂闊なんだ川路。
いつになるかわかりませんが、やっぱりタカ様生きてた! の再登場が楽しみです!
中村 未来Nakamura Miku
千葉県習志野市出身の演劇ライター、シナリオライター。
玉川大学芸術学部卒業。
趣味は演劇鑑賞と漫画を読むこと。
東京都在住。
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