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『だんドーン』番外長州編〜吉田松陰って29歳没だったんだ〜

2024.07.12

 

今週の『だんドーン』は、番外編でした。
維新の起爆剤となった、松下村塾にまつわるエピソードです。

Wikipediaで調べました

松下村塾……もちろん、名前は聞いたことはあるけれど、なんだったかな。そんな人もきっと多いですよね。私もそうです。Wikipediaが教えてくれました。

吉田松陰が開いた私塾で、明治期の日本を主導した人材を多く輩出したことで知られているのだそうです。高杉晋作とか久坂玄瑞とか。へぇ!

なんかこのへんは、『銀魂』を読んでいる人には、常識みたいですね。私は『銀魂』は1巻を3回くらい読んで離脱してしまったので、ちゃんと読んでおけばよかったです。

さて、この番外編は、吉田松陰の同士的存在である、桂小五郎の視点から描かれます。

桂小五郎は塾生ではないものの、吉田松陰とは縁深い人だったみたいです。

投獄されても、どこにいても、人を惹きつける魔力を持った吉田松陰が、29歳で処刑されるまでを40ページにまとめてくれています。

まず、吉田松陰が29歳没ということに驚きました。もっと年配の人だと思っていた。Wikipediaに掲載されている吉田松陰の肖像も、とても20代には見えない。相当若いうちに才能を発揮していたんですね。

また、ささいなことで脱藩する、アメリカ船に乗り込んで密航するといった、破天荒エピソードも紹介されていて、とても勉強になりました。

桜の下の相撲みたいなもの

魅力的で、破天荒だった吉田松陰は、いろんなトラブルを起こしては、投獄されたり自宅に軟禁されたりします。塾生たちを煽ったり、誰かしら暗殺しようとしたり。桂小五郎や塾生たちは振り回されます。

いろいろやらかした吉田松陰は、最終的に江戸に護送され、井伊直弼の右腕である間部詮勝の殺害計画を自供し、処刑されてしまいます。

味方を散々かき乱した状態で、処刑されていったように思えた吉田松陰でしたが、結局それは人の本質をあぶり出すためで、桂小五郎に「それぞれの本性を踏まえ、調整してね」と託したというわけです。とんでもない終わり方でした。

途中、桂小五郎が世の中を「桜の下の相撲みたいなもの」と例える場面がありましたが、なるほどなと思いました。桜の花を見られるのは、尻もちをついた敗者で、すなわち、人生の面白さは勝敗や優劣ではないということです。

吉田松陰が最後に託した手紙には「向こうで共に桜を見下ろす日が来るまで」となっており、また視点が変わっています。死んで上から見る桜ってことは……どういうことなんだろ???

幕末を勉強中の中学生(高校生?)にぴったりの回だと思いました。

本編にどう繋がっていくのかな? 次週も楽しみです。

PROFILE
演劇ライター 中村 未来

​中村 未来Nakamura Miku

千葉県習志野市出身の演劇ライター、シナリオライター。
玉川大学芸術学部卒業。
趣味は演劇鑑賞と漫画を読むこと。
東京都在住。

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