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- 方南町のお化け屋敷『畏怖 咽び家』第二章〜絶対やってはいけないNG行為〜


※ネタバレしてないけど、これから行く方は読まないほうがいいです。
一個目はこちら↓
【前回までのあらすじ】
無事に、目的地に到着。お姉さんの合図で、ゲームがはじまる。
ここからは、脱出ゲーム本編になるので、内容は書けません。
なので、ネタバレにならないように、我々に何が起きたかだけ、記していこうと思います。
まず、このお家はとても薄暗いです。
テーブルの上や棚の中など、近くでよく見ないと、何があるかわかりません。
お部屋も廊下も狭いので、圧迫感があります。
そのうえで、どこにいるかわからない殺人鬼が、突然大きな足音を立てながらやってくるのです。
二回目だというのに、私は震えていました。
部屋の中に入ってすぐ、ほかのメンバーが何か手がかりはないかとアイテムを探しだしましたが、「すごいな」と思いながら突っ立って、探すフリだけしていました。
後々聞いたところによると、このとき「怖い」と思っていたのは、私だけだったそうです。
ほかのメンバーは
「2回目だし、怖さはそんなに」
「間取りわかってるから、別に」
だそうです。間取りがわかってるから、一体なんだというのか?
でもすごいなと思いました。
なんなら私は今回、前回とほぼ同じレベルで恐怖を感じていたからです。
さて、我々に課せられたミッションは、あらすじにもある通り、「タンスに閉じ込められた女の子を助けること」。鎖と南京錠でがんじがらめになったあのタンスを、なんとかして開けなければなりません。
そのためのアイテムを必死に探します。
そんななか、さっそくやってくる殺人鬼。
みんな一斉に近くの隠れ場所に身を潜めます。
ここで一個目の事件が発生します。
私は近くの隙間に入り込んだのですが、そこにはすでにTAKAGIが隠れていました。
人ひとり分の隙間しかないところに、私がツッコんだのでギュウギュウです。
すると、私の足元にさらに誰かが潜り込んできました。
眼の前が真っ暗なので、誰が来たのかわかりません。
朝の通勤ラッシュの電車くらい、ギュウギュウになる私たち。
小声で誰かの「ヤバイヤバイ」という声が聞こえるけど、どうしようもない。
眼の前をドスドス歩いていく殺人鬼。
こんなにモゾモゾしてたら、見つからないわけないのですが、「全身が隠れてたらセーフ」なので、スルーしてもらえました。
誰も見つかることなく、一回目の殺人鬼は終了です。
これも後々聞いたのですが、私の足元にいたのは不動明子さんだそうで、どんな状態だったのかイラストにしてくれました。
こちらです↓

眼の前が見えないと思ったら、布で隠されていたんですね。
繰り返しますが、私は最初から最後までビビり散らかしていたので、周りに何があるか見えていません。視界の広さは4度くらい。
TAKAGIが一番苦しかったと思います。ごめんね。
殺人鬼がいなくなり、またしても手がかりを探します。
ここで、数人がいっせいにアイテムを見つけます。
私も一つ見つけました。なんとか手柄を上げることができたので、ホッとしました。
すると、不動明子さんも「アイテム見つけた」と言ってやってきました。
そしてすぐさま、リーダーに見せようと名前を呼びます。
その間に割って入ったのが私です。
「見せて」といってアイテムをぶんどり、内容を確認すると、「私が持ってるね」と言ってポケットに入れました。
脱出ゲームをやっている人はわかると思うのですが、アイテムを一人がせしめるのは絶対にやってはいけないNG行為です。
私もなぜ、このとき不動さんからアイテムをぶんどってしまったのか、まったく覚えていません。
もし、普通にリーダーに渡すことができれば。
アイテムをみんなと共有することができれば。
きっと、結末は変わったと思います。
不動さんが見つけたこのアイテムは、じつはとても重要なものだったのです。
終わってから行われた反省会で、みんなは笑ってくれましたが、
「もし、別のグループとの合同でやってたらヤバかったね!」という私の発言に対し、
リーダーが「普通に怒られると思うよ」と冷静に言っていたのが忘れられません。
今思い出しても悔しい。そして不動さんには、
「どうして私に渡しちゃったの〜?(^_^;)💦」
という気持ちでいっぱいです。
私も悪いけど、不動さんも悪いよね?
次回、『丸見えで絶体絶命』です。
お楽しみに!


中村 未来Nakamura Miku
千葉県習志野市出身の演劇ライター、シナリオライター。
玉川大学芸術学部卒業。
趣味は演劇鑑賞と漫画を読むこと。
東京都在住。
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