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『東京藝術大学 卒業・修了作品展』〜時間差で怖い〜

2022.06.24

どうやって作ってるのかわからない

結構前ですが『東京藝術大学 卒業・修了作品展』に行ってきました。教室や校舎の外、学校全体を使って専攻科ごとに展示をしています。藝大に入るのはもちろん、見るのもはじめて。上野からこんな近いところにあったんですね。

当日は受付を済ませたら、あとはどこから回ってもいいという、フリースタイルです。美術はよくわからないので、とりあえず油絵を展示している校舎から入ることにしました。校舎はたしか7階くらいまであって、どの教室でも展示していたと思います。1教室につき、1人が展示するスタイルだったのか、たまに教室には作った本人らしき人が立っていました。

名刺や、QRコードを置いて、別の作品も見られるようにしている人もいました。調べると、個展を開いている人や、HPを作って意欲的に作品を発表している人もいましたが、みんなこんな感じなのでしょうか? たまたま? 行動力がすごいと思います。卒業後はどんな道に行くのでしょうか。

もちろん、油絵だけでなく、ほかの専攻科の作品も別の場所にあって、さらには別の会場もあるので、全部見切るには1日では足りません。一週間くらいないと厳しいと思います。なので、私が見た作品はほんとの一部でしかありませんが、それでも素敵だなと思う作品をいくつも見つけました。

巨大。

こちらも巨大。

これは油絵? のエリアにあったと思うのですが、絵じゃないですね。

こういう作品もありなんですね。いろんな色に光って可愛かったです。どうやって作ったのか検討もつきません。私が一番好きだったのは、グラウンドにあったデザイン学部の作品です。

かわいい! 

『YOGA』というタイトルなので、多分みんなヨガをやっているんだと思います。たしか展示のコメントに、好きに寝っ転がって、楽しんでくださいと書いてあったと思います。もちろん寝っ転がったわけですが、冬の空が綺麗でした。これもどうやって作ってるのか、全然わからない。すごいお金かかってそうですが、制作費どうやって捻出しているんだろう…バイトしてたら、作る時間ないよね? 

肝心のどなたが作っていたのかをまったくチェックしていなかったのを残念に思っていたら、学校のHPにちゃんと図録的なものがありました。三澤萌寧さんという方の作品だそうです。恐らく卒業されて、きっと今はデザイン系のお仕事をされているのではと思います。

ブランコの下の穴に

あともう一つ面白かったのが、このブランコです。タイトルは『童心のモニュメント』というらしいです。

めっちゃ深い穴があって怖い。近くまで寄れないので、どれくらい深い穴かはわかりませんでした。渋井知輝さんという方が作ったそうなので、どら、どんな方なんだろうとTwitter見たら恐ろしい事実を知ってしまいました。

ゲリラ的に穴の中にいて、かくれんぼと盗み聞きを楽しんでいたそうです。ちょっと、時間差で、驚いている。私が見たときも、いらっしゃったのかな。面白いこと考えますね。

さて、こちらの作品は、翌日朝のテレビでも取り上げられていました。東弘一郎さんという方の作品です。

自転車を使ったアートを作っている方で、これもその一つだそうです。『無限車輪』というタイトル通り、無限な感じします。右手の方が自転車をこぐと、全部の車輪が回ります。車輪集めるのも苦労したことでしょう。ところでこういう巨大な展示物って終わったら、壊すのでしょうか?このときだけの展示ってことなんですかね。

と思ったら、新聞のインタビューで、「大作の展示場求む」と書いてありました。別の自転車作品ですが、これまた大きすぎるため、置く場所がなく困っていたそうです。結局どうなったのかはわかりませんが、作品の行く末の謎が解けました。

ところでこの日は本当にもう、めちゃくちゃ寒くて、しかも午後から行ったので、夕方どんどん冷え込み、もうやばいぞとなったので、無念の帰宅でした。本当は工芸や彫刻ももっと見たかったので残念です。あと、今後は気に入った作品があれば、作者の名前もメモしておこうと思いました。

そういう当たり前のことから一つずつ、できるようになっていきたいです。

PROFILE
演劇ライター 中村 未来

​中村 未来Nakamura Miku

千葉県習志野市出身の演劇ライター、シナリオライター。
玉川大学芸術学部卒業。
趣味は演劇鑑賞と漫画を読むこと。
東京都在住。

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