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- 『怪談ライブBarスリラーナイト』〜夢の話といえば…〜
夏の恐怖体験2023
夏はやっぱりホラーだよね。ということで昨年は『リアル脱出ゲーム×お化け屋敷呪われた廃工場からの脱出』に行きました。え、あれからもう1年経ってしまったの…?
今年も恐怖体験をしたいということで行ってきました。
誘ってくれたのは、もちろんハルカさんです。
待ち合わせ場所は新宿駅東口。
「GUを3件ハシゴしたけど、今日のコーデが全身GUということが恥ずかしくて店員さんに話しかけられなくて、結局お目当てのものがゲットできなかった」
というのがハルカさんの遅刻の言い訳でした。
蒸し暑い夜。怪談を聞くにはぴったり。
歌舞伎町のTOHOシネマズを右手に進んで、少し奥に入ったところにある雑居ビルの3階にお店はあります。
おどろおどろしい店内。
ハルカさんいわく、「昔友達に連れてこられたホストクラブがこんな感じだった……」だそうです。
私は怖い話は好きですが、せいぜい『人志松本のゾッとする話』を聞くくらいです。リアルで本格的な怪談を聞くのははじめて。
スリラーナイトは、1時間に1本、約15分程度の怪談噺を聞けます。
料金は1セット60分飲み放題で 3980円。延長は60分ごとに2980円。
曜日によってはこれより安くなったりします。
19時のオープンに合わせて入店したのですが、店内にはすでに5人くらいいました。
怪談師が話すであろうステージ前の席は、常連っぽい空気の男女。その横に、やっぱり常連ぽい若い女性が二人。ほか、若い男性グループやカップルなど、客層はさまざまという感じ。
心臓に悪い開演ブザー
しばらくテーブルで喋っていると、本日の怪談師、りょう吉さんが来てくれました。
丸メガネでネクタイをしたスーツ姿。なんとなく雰囲気のある若い男性です。
「今日はどうしてこちらに?」「怪談は聞いたことありますか?」
など軽い雑談。こうやってお客の雰囲気をつかんでいるんですかね。
そしていよいよ怪談タイムです。
怪談中は店内は真っ暗になり、トイレや入退店ができません。また、ドリンクの注文もできないのであらかじめストックを一杯もらいます。
すると突然、ブーーーーッと、開演ブザーが鳴り響きます。この音がめちゃくちゃ怖かった。ひび割れた大音量で鳴るもんだから心臓に悪い。一気に不安になりました。
ステージ上の椅子に座ったりょう吉さん。
「今日は夢にまつわる怪談を2つほどしようと思います」
ネタバレになってしまうので多くは語りませんが、普通に怖かった。予想以上に怪談だった。話し方がめちゃくちゃ上手い。抑揚とかマイクの使い方とか。
結果、私は楳図かずおのキャラのごとく「ヷーーーーーッ!!」と叫び、気づいたらハルカさんに抱きついていました。
私はこんなにビビり散らかしていたのに、最前列にいた常連ふうの男女は微動だにしてなかったのが衝撃でした。
店内が明るくなると、ハルカさんも青ざめていました。私ほどではありませんがビビっていたようです。
再びテーブルを回ってきたりょう吉さんに「あの話は…」と質問までする熱心なハルカさん。じつはその回答もまた怖さを増すようなエピソードで、聞かなきゃよかった。
夢の話と聞いてよぎった不安
そんなことをしてたらあっという間に1時間経ってしまいました。もう一本聞きたかったけど、ここで退店です。
すごいお酒飲んで、深夜2時くらいに来たらもっと楽しいんだろうなと思いました。この先深夜の新宿を徘徊することがあったら来てみたいと思います。
ところでハルカさんは「夢の話って聞いたとき、正直大丈夫かなって心配だった」。
じつは私もです。
夢の話といえば、『まいにちまっそ』のまっそが、中学時代いつも夢の話をしては周囲を辟易させていたという前科があったのです。我々は同じことを思い出していました。
「ちなみについ最近も夢の話をしてKYOKOがキレてたんだよ」と聞いてたまげました。大人になってもまだ夢の話ししてる。そんなまっそも怖い。
帰りは眠らない街、新宿を少し見学して、ケンタッキーでお茶して帰りました。
夜中トイレに行きたかったのですが、怪談を思い出して諦めました。
歌舞伎町のスリラーナイトには怪談師は3人いるそうです。りょう吉さんもまた聞いてみたいですが、ほかの二人も気になります。そのうち全員制覇してみたいです。
中村 未来Nakamura Miku
千葉県習志野市出身の演劇ライター、シナリオライター。
玉川大学芸術学部卒業。
趣味は演劇鑑賞と漫画を読むこと。
東京都在住。
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