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- 【文章のお悩み⑤】増やすのが楽か、削るのが楽か
昨年開催した「ギリギリライター勉強会」で、文章添削回がありました。
持ち寄った文章を、みんなで添削し合うというものです。
そこで新人ライターさんの原稿を添削した際に、どういうふうに文章を書いているのか質問したところ、こんなふうに返ってきました。
「最初に大体の構成を考えてから書き出して、一通り完成したら今度、必要な情報を肉付けして文字数を増やしている」
文章の書き方は、人それぞれのやり方があるので、「絶対にこうだよ!」ということは基本的にないと思っています。
ただ、新人ライターの方が陥りやすい罠がありまして、それが「文章の肉付け」です。
何を隠そう、私もそうでした。
情報をたくさん入れたほうがいいと思って、インタビューで聞いたことを全部原稿に詰め込もうと頑張っていました。
一つ一つの情報を可能な限りコンパクトにして、ギュウギュウにしながら完成させる……ということをしていたのです。そうして完成した原稿をデスクに提出したところ、まるごと書き直しを言い渡されました。
情報を詰め込みすぎて、文章としてのまとまりを失ってしまっていたのです。そしてめちゃくちゃ読みにくい。情報の羅列みたい。全然ダメでした。
このように、ある程度完成した文章に情報を肉付けすることは、じつはとっても危ういことだったりします。情報過多で、とっちらかって、読みにくい文章になりがちなのです。
読みやすい文章はむしろ、どれだけ削れるかにかかっています。
極端なことを言うと、不要な情報を削ぎ落として削ぎ落として、もう削るとことがない! くらいになってやっと読みやすい文章になります。
私が肉付けライターだった頃、先輩ライターが「文章を増やすのは楽だけど、削るのは苦手」と言ったことがありました。
そのとき私は心の中で「増やすほうが難しくない!?」と叫びました。
<文字数が多い=難しい>と思っていたのです。
今ならわかります。
「文章を増やすのは楽だけど、削るのは難しい」。
本当にこれです。
文章を書く際は、必要な情報とそうでない情報を判別する能力というのも必要になります。
これがなかなかコツがいる作業なのですが、やってみれば「なるほど〜」という気持ちになるはずです。
そんな話しもするのが、中野区ミライ★ライター倶楽部です!
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中村 未来Nakamura Miku
千葉県習志野市出身の演劇ライター、シナリオライター。
玉川大学芸術学部卒業。
趣味は演劇鑑賞と漫画を読むこと。
東京都在住。
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