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- 舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』前編〜ジニーは姉じゃなくて母〜
ものすごいプレゼンを聞いて心惹かれていた
舞台『ハリーポッター 呪いの子』を観賞してきました。
ずっと気になっていました。というのも昨年の秋頃、お仕事でお会いした方がハリーポッターを観た直後で、とにかくその熱量がすごかったのです。
「ハリー・ポッター良かったですよ!」
「本当に魔法がすごい!」
「あれはどうなってるんだ? ってなるんですよ!」
「とにかくすごく魔法みたいで!」
打ち合わせが始まる前から終わるまで、終始ハリー・ポッターを熱弁されていたので、ここまでオススメされたのならいつか観なければと思っていました。それから半年近く経過してしまいましたが、ようやく観に行くことができました。
一緒に行ったのは、高校時代に今は無き池袋ミュージカル学院で、ともに歌やダンスに励んだ仲間二人です。
場所は赤坂ACTシアター。
劇場周辺はハリー・ポッター一色で、いたるところにフォトスポットがあります。
さて、ハリー・ポッターですが、今回ももちろんNO知識です。日程優先だったので、キャストも現地で確認しました。
私は原作は未読、映画は3か4作目くらいまでは観たと思いますが、ほぼ覚えていません。
ただ、自然とネタバレは見聞きしてきたので、情報はまだらにあります。
そんな私のハリーポッター知識を最初にシェアしておきたいと思います。
・ロンとハーマイオニーが結婚した
・ハリ―も結婚したそうだが相手は知らない
・ダンブルドアとスネイプとヴォルデモート卿は死んだ
・スネイプ先生はじつは良い人で、ハリ―の両親と三角関係?
こんな感じです。
そのためキャスト表に「ジミー・ポッター」という名前を見つけたとき、誰だかわかりませんでした。なので、一緒に行ったミュージカルオタク・S子の「ジミーは、たしかハリーの娘だよ」という言葉も真に受けてしまったわけですね。
ちなみにほかキャストは、
ハリー・ポッター 石丸 幹二
ハーマイオニー・グレンジャー 早霧 せいな
ロン・ウィーズリー 竪山 隼太
ドラコ・マルフォイ 松田 慎也
ジニー・ポッター 白羽 ゆり
アルバス・ポッター 藤田 悠
スコーピウス・マルフォイ 渡邉 聖斗
という組み合わせでした。
原作を読んでなくても、まだらな知識でも全然平気
舞台『ハリーポッター 呪いの子』は、全7巻のハリーポッターシリーズの後日談にあたるストーリーで、作品としては8作目にカウントされます。
物語の舞台は、本編『ハリー・ポッターと死の秘宝』エピローグから19年後。
かつての暗闇の世を思わせる不穏な事件があいつぎ、人々を不安にさせていた。
魔法省で働くハリー・ポッターはいまや三人の子の父親。
今年ホグワーツ魔法魔術学校に入学する次男のアルバスは、英雄の家に生まれた自分の運命にあらがうように、父親に反抗的な態度を取る。
幼い頃に両親を亡くしたハリーは、父親としてうまくふるまえず、関係を修復できずにいた。そんな中、アルバスは魔法学校の入学式に向かうホグワーツ特急の車内で、偶然一人の少年と出会う。彼は、父ハリーと犬猿の仲であるドラコ・マルフォイの息子、スコーピウスだった! 二人の出会いが引き金となり、暗闇による支配が、加速していく。
父親に反抗心を抱いたアルバスが、タイムターナーを使ってスコーピウスとともに過去に戻るも、それが原因で未来が変わってしまう……わかりやすく言えばタイムリープものです。
原作ではキャラクターの数もとても多いし、設定もいろいろあるので(さっそくタイムターナーを知らなかった)、正直どこまでついていけるか心配だったのですが、蓋を開けてみれば全然わかる!! 上記のような、まだらな知識でも全〜然平気。
といっても、第一幕の序盤は、登場人物紹介と場所とストーリーの背景と、物語の情報が怒涛のように押し寄せてくるので全部は理解しきれていないどころか、セリフが聞き取れない部分もあったのですが大丈夫です。ハリー・ポッターとその息子がアルバスということさえ理解できていれば、あとは大した問題ではありません。
娘なの? 誰なの?
さて、その第一幕ですが、とにかく台詞量が半端なかった。あとすごい早口。
アルバスがホグワーツ魔法学校に入学するところから、3年くらいを一気に駆け抜けます。私はそこにイギリスの風を感じました。ここまで圧倒するような物語の始まりは、ここ最近観ていない。
そして肝心の魔法ですが、本当にマジカル(魔法)だった。
ステージ上に帽子が浮いていたり、一瞬で魔法使いの姿になったり、畳み掛けてくるマジカル。そして心の中で浮かび上がる疑問。
「ジミーってハリー・ポッターの娘なんだよね。アルバスとは年の離れた姉弟ということ…?」
あ、これ姉じゃなくて母親なんだなと理解するまでに、15分くらいはかかりました。
のちにS子は「間違えた〜って思ったけど、私はすぐに母親だなってわかったよ!」と言っていたので、悪いのは私の頭です。
さすがロングラン公演、金のかけ方が違うと思うシーンが満載でしたが、長くなるので分けます。次の記事では、私が驚いたこと、印象に残ったシーン、残された謎について書いていきます。
中村 未来Nakamura Miku
千葉県習志野市出身の演劇ライター、シナリオライター。
玉川大学芸術学部卒業。
趣味は演劇鑑賞と漫画を読むこと。
東京都在住。
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