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- IMMシアター『斑鳩の王子 ー戯史 聖徳太子伝ー』前編〜休憩なしで3時間?〜
少し前に、IMMシアターのこけら落とし公演 『斑鳩の王子 ー戯史 聖徳太子伝ー』を観に行ってきました。
長らく仕事に追われており、全然レビューできていませんでした。年始に「今年もたくさん舞台観劇したい」と言った直後にこれです。一区切りついたので、ここから巻き返していきたいと思います。
IMMシアターならぬSANMAシアター
さて、IMMシアターは、「東京ドームシティ」内に新たに誕生した劇場です。
東京ドーム×吉本興業グループということで、今後は演劇だけでなく、吉本主催のお笑いライブなど、幅広いエンターテインメントを発信していくそうです。
この劇場のマネージャー的な役割を担ったのが、明石家さんまさんで、
GM(ゼネラルマネージャー)ならぬDM(Don’t Manager/ドントマネージャー)に就任し、マネージャーではありませんが、マネージャーのような動きをして劇場を盛り上げていきます。
とのことです。
IMMシアターの名前には『(I)生きてるだけで(M) 丸(M)もうけ 』 の意味が込められていて、なんだか縁起がいいですね。なお別名として「愛笑夢笑夢(あいえむえむ)」という表記も使われています。
客席の配色が独特なのは、舞台から観ると、さんまさんの笑顔がモザイクアートとして見えるという仕掛けです。もはや、SANMAシアターで良いのではと思います。
というわけで、こけら落とし公演の主演を務めるのも、さんまさんです。
『PRESS〜プレス〜』が12年前だと?
さんまさんの舞台を観に行くのは、2012年、Bunkamuraシアターコクーンの『PRESS〜プレス〜』を見て以来です。12年ぶりということ……?
探したらありました。『PRESS』のパンフレットです。
生瀬勝久さん脚本、水田伸生さん演出。
制作会社は日テレとキューブでした。
1960年代の新聞社を舞台にしたお話で、わりと真面目にストーリーが進んでいった記憶があります。それと比べると、今回の『斑鳩の王子』は、かなり無茶苦茶でした(褒めてます)。
ところで、『PRESS』のパンフレットは新聞社らしく、スクラップ記事風にデザインされているのですが、よ、読みにくい……。というか、なんかすごいスカスカで、「あれ、こんなんだったかな?」という気持ちになりました。お芝居自体は面白かったですけどね。
相武紗季ちゃんが、可愛かったなぁ。
トイレは少なくもないが、多くもないから注意
さて、SANMAシアターに話しを戻します。
JR総武線の水道橋駅から、徒歩10分もかからず行けます。駅の目の前にあるのですが、迂回しないといけないので、ちょっと歩く。
「水道橋に来たら、絶対にLaQuaのサンダードルフィンに乗れ」と、いつかの記事で書きましたが、この日は時間がなかったのでスルーしました。次回は乗りたい。
劇場の外観はこんな感じです。紐が張り巡らされている。
劇場内も紐。なにかを象徴しているのでしょうか。アーティスティックですね。
客席数は705席。なかなか広いのですが、ロビー自体は、結構コンパクトです。
開演ギリギリになると、人でぎゅうぎゅうになるので、時間に余裕を持っていったほうがいいと思う。
毎回気になる劇場トイレ問題ですが、もちろん開演前は並びます。
女性用トイレはぐるっと、ディズニーランドのような行列ができます。トイレの数自体は、少なくはないけど、めちゃくちゃ多いわけでもない。私は10分くらい並びました。カフェで入ってくればよかったと思った。
小耳に挟んだ驚くべき真実
ロビーはすでに人がいっぱいでした。パンフレットは1500円。
並んでいると、横の女性が「え? 休憩なしの3時間あるんですか?」と驚く声が聞こえました。
それを聞いて、私も驚きました。「え? 休憩なしで、3時間もあるの?」
大抵、2時間半を超えると、必ず休憩が入るものですが、
な、ない、だと?
一体『斑鳩の王子 ー戯史 聖徳太子伝ー』とは、どんなお芝居なのか。
ざっくり概要です。
今回で8回目となる、さんまさん✕水田伸生さんのタッグ。コロナ禍直前に公演した『七転抜刀! 戸塚宿』(Bunkamuraシアターコクーン)が最後でした。
出演者は毎回代わりますが、温水洋一さん、中尾明慶さん、山西惇さん、八十田勇一さんは固定メンバーです。『PRESS』にも出ていた。でも温水さんだけインパクトが段違いすぎる。
タイトルの通り、聖徳太子のお話で、さんまさんが教科書でよく見た木の棒を持っています。なお、この木の棒は「 牙笏 げしゃく 」と言うんだそうです。内側に儀式に必要なことが書いてあるそうで、いわゆるカンニングペーパーですね。
ただ、聖徳太子の話だとわかっても、あらすじを読んでも、全然なんの話かわからない。
そして実際観劇したところ、昨今観劇した中でも、とても衝撃的な作品だったので、これはぜひ詳しく書き記したい。
ということで内容については後半に続きます。
つづく。
中村 未来Nakamura Miku
千葉県習志野市出身の演劇ライター、シナリオライター。
玉川大学芸術学部卒業。
趣味は演劇鑑賞と漫画を読むこと。
東京都在住。
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