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『恐怖の館』〜なかよし別冊付録の思い出〜

2022.08.02

『とんでもナイト』が読めた

ダ・ヴィンチWEBで最近掲載された記事が、たくさん読まれているようで嬉しいです。

『家族の食卓に乗っていたのはバラバラの体。『なかよし』伝説の付録『恐怖の館』、あなたの忘れられない作品は?』

https://ddnavi.com/review/1012474/

恐らく夏になると、この付録を思い出すなかよしっ子がたくさんいるんだと思います。表紙の絵を見るだけで、別にそんなわけないのに、なんとなく古臭い紙の臭いまで蘇ってきそうです。ここでは、特に印象深い3作品をあらすじと共に紹介しましたが、SNSのコメントを見てみると、やはり『家族の食卓』が記憶に残っている人が多いみたいです。

記事にも書きましたが、私は小坂理絵先生の『とんでもナイト』が大好きで、ヒロインの「カンナ」という名前もめちゃくちゃ可愛いと思っていました。懐かしいな、もう一回読みたいなと思ったら、なんとこちらで試し読みすることができました。

https://vw.mangaz.com/virgo/view/41511/i:0#

(マンガ図書館)

読んだことのない方はぜひ読んでみてください。今見ても面白いと思います。

そういうわけで、小坂先生の描いた『家族の食卓』もとりわけ印象に残っているのだと思います。残念ながら、小坂先生はもう漫画家を引退されているようでした。こんなファンが今もいることが、巡り巡って伝わってくれたら嬉しいです。

さて、『恐怖の館』には、ほかにも面白い作品がいくつもありました。池ノ上たまこ先生の『悪夢からの糸』も好きでした。ギャルっぽいヒロインが死んで、黄泉の国的な場所に行くと、そこにはビジュアル系のイケメンが。

あ、そうだ、このイケメンが生前このギャルに助けてもらった蜘蛛で、御礼に助けてあげますみたいなことを言うんでした。たしかそうです。で、蜘蛛の糸を垂らしてもらうんだけど、ギャルの足元に死者がたくさんくっついてくるんですよね。このままだと糸が切れてしまう、ということで、その死者共を蹴り飛ばして、ギャルだけ生き返ります。ところが、地獄の余韻??が残ったせいで、まるで亡者のような姿で生き返ってしまうというオチだったと思います。『三途の川』とちょっと似てますね。蜘蛛も御礼のわりに、結構無慈悲なことしてくれるな〜と思ったような。

あとは、上野すばる先生の『真夏の森』も読み応えあるSFホラーでした。キャンプ場に来た若者たちが、一人ずつ謎の生物に寄生されていくというストーリーです。最終的に主人公も寄生されて、新たにキャンプに来た若者を取り込んでいく…という救いのない終わりでした。首元にミミズ腫れのようなものができているカットを覚えています。SFホラーというジャンルを知ったのは、この作品がきっかけだったような気がします。

誰か教えてください

『恐怖の館』を調べているうちに、『ロマンスの小箱』という別冊付録があったことを思い出しました。黄色い表紙、覚えています。

最初に収録されている作品が、『スノードロップ』でした。なかよしで連載されていた『ミル・フルール』の番外編だったようです。どちらも懐かしいですね。ガーデニングがテーマの作品でした。

『スノードロップ』は、絵が…上手な男の子がいて…スノードロップを…ヒロインが…置いて帰っちゃう…そんな話でした。ヒントだけしか思い出せません。でも、スノードロップを置いて帰るヒロインのさみしげな後ろ姿は今でも思い出せます。名シーンです。

そして、この『ロマンスの小箱』には、笹野鳥生先生の『土手道を君と』という作品も収録されていました。この作品が狂おしいほど好きだったのに、内容がさっぱり思い出せません。思い出せませんが、ものすごい派手なことは起きないけど、不思議と心に残る素敵な作品だったことは間違いありません。

笹野先生の作品は、なかよしというより、別マとかちょいお姉さん系のほうが合ってたような気がします。さっぱりした絵柄だとか、ニュアンスを汲み取るようなストーリーは、小学生女子には早かったかもしれないですね。

ちらっと調べたところ、2001年を最後に、新作は描かれていないようです。引退してしまったのでしょうか。あるいは、ペンネームを変えている可能性もあるのか。

いずれにせよ、内容が思い出せないので、誰か教えてください。まだ思い出していないなかよしの名作・傑作はほかにもたくさんあると思うので、今後機会を見ながら、また記事を書きたいと思います。

先日セーラームーンミュージアムでも、懐かしいタイトルをいくつも見つけたので、そのへんから引っ張ってきてもいいと思っています。ひとまず、『ロマンスの小箱』をどこかで読めないか探すとします。

PROFILE
演劇ライター 中村 未来

​中村 未来Nakamura Miku

千葉県習志野市出身の演劇ライター、シナリオライター。
玉川大学芸術学部卒業。
趣味は演劇鑑賞と漫画を読むこと。
東京都在住。

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