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- 『ひと目でわかる! モノの見分け方事典』〜苦しみの果に〜
最近、テレビでとある国の都市を特集していました。
私が10年ほど前に、仕事で行った都市でした。懐かしかったです。
とはいえ、まったくいい思い出ではありません。朝8時から夜の12時まで移動と取材、その間食事時間もろくになく、いつもお腹を空かせていました。
ホテルに戻ってからも、その日の取材データのまとめで寝るのは2時過ぎ、そしてまた朝8時に集合して取材へ…というのを一週間やっていたら、根性のない私はさすがに頭がおかしくなりそうでした。
そんな海外出張滞在中に作業していたのが、こちらの本です。
ひと目でわかる! モノの見分け方事典 (青春新書プレイブックス)
「新品ではない電池の残量を調べるには?」「辛くないシシトウや甘くておいしいみかんを見極めるには?」「普通のほくろと危険なメラノーマを正しく見分けるには?」どうすればいいと思いますか? これ、全部ちょっとしたポイントで判断できるんです! 食材の鮮度、食べごろ、高コスパ品、病気のサイン、安全な場所、他人の心理…など、オールジャンル・365日役立つ「見分け方」を初めてイラスト図解で網羅した全く新しい事典。
「全く新しい事典」というのがいいですね。中身も結構面白いです。
早く帰りたがっている人の見分け方
フィギュアスケートのジャンプの見分け方
船で揺れない場所の見分け方
桜と梅と桃の花の見分け方
などなど、生活に役立ちそうな小ネタが満載です。
久々に読み返しましたが、結構勉強になる。
これが、私のはじめてのブックライティングの仕事で、日本にいる間に大部分は終わったのですが、細かい修正作業などは、出張先のホテルで夜な夜なやっていました。
寝られない、終わらない、朝が来てしまう
お腹すいた、早く帰りたい
追い詰められながらも、なんとか終わらせた奇跡の作品。それがこの本なのです。
読制作過程にそんな苦しみがあったということを思い出しながら読んでいただけると、また違った感想が生まれるとは思いませんが、とっても暇つぶしになる本です。
興味のある方はぜひ。
なお、帰国する際の喜びは、今も忘れられません。
帰れる家があることの幸せを、はじめて知った秋でした。
中村 未来Nakamura Miku
千葉県習志野市出身の演劇ライター、シナリオライター。
玉川大学芸術学部卒業。
趣味は演劇鑑賞と漫画を読むこと。
東京都在住。
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