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- 『月刊KOMATSU』④〜30日以内に解約すればいい。〜
続きです。
前回までのあらすじ
H氏をまじえた座談会と、KOMATSUのお兄さんへのインタビューが完了し、全ページの素材は揃ったものの、締め切りまで残りわずか。一体どうやってページを組めばいいのか。
私はライターなので文章は書けるのですが、ページを組んだり、デザインを考えるのは苦手です。写真をどこに配置してすればいいのかわからなくなります。月刊誌をやっていたときも、あまりにページを組むのが下手なので、知らないうちに担当を外れたくらいです。さらに、冊子をつくるためにインデザインというソフトを使うのですが、これも普段は細かい修正をするのに使う程度で、ページを組んだことはありません。ひとまず、テンプレートを探すことにしました。
きっと無料のテンプレートがどっかにあるだろうなと思って探していたのですが、ないんですね。私の探し方が悪いのかもしれませんが、どのサイトを見ても有料でした。これは購入するしかないのか? と思ったとき、見つけたのがAdobeのお試しセットみたいなやつです。30日以内なら、無料でテンプレートが使えるらしい。期間内に解約すれば登録料もかからないというので、これはいいやと登録しました。そう、期間内に解約すればいい。そう思っていた。このときは。そこで気に入ったテンプレートをゲットし、それをベースに冊子作りに取り掛かることにしました。
テンプレートは、英語で書かれた冊子だったので、何を表現しているかわかりませんでしたが、ちょうどいい具合に写真が収まっていたので使うことにしました。画像を取り込んでは貼り付け、サイズを合わせ、文章をはめ込んでいきます。しかし、なんせまともにInDesignを使ったことがないので、すぐに躓きます。文章の縦書き、横書きを変更するのにもいちいち時間がかかり、文字の縁を白くするのに一日かかった気がします。検索しても、書かれていることが理解できないので、それもまたイライラしました。どうにかこうにか、ほとんどのページができたものの、表紙だけまだ何もできていません。最初はKOMATSUのいい感じの写真を表紙に使う予定でしたが、そんなとき、ふと目に入ったのが、週刊文春。
週刊文春を見習って、月刊KOMATSUもイラストにすることを決めました。ちなみに、週刊文春の表紙は、日本を代表するイラストレーターの和田誠さんによるものです。今年の10月7日、この世を去りました。83歳でした。
つづく。
中村 未来Nakamura Miku
千葉県習志野市出身の演劇ライター、シナリオライター。
玉川大学芸術学部卒業。
趣味は演劇鑑賞と漫画を読むこと。
東京都在住。
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