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『ソー:ラブ&サンダー』〜ヴァルハラって聞いたことある〜

2022.07.26

カタカナのタイトルで「ラブ&サンダー」って大きく書いてあるのがいいよね

『ソー:ラブ&サンダー』 やっと観に行けました。そのうち行こうと思いながら、気づけば上映回数が少なくなっており、慌てました。ここからネタバレあります。

21時の回でしたが、劇場の半分くらいは埋まっていました。小さいスクリーンだったけども。事前情報はほとんどなく、ナタリー・ポートマンが再登場するのを知っているくらい。あと、ラッセル・クロウとマット・デイモンが出ると何かの番組で聞いたくらい。あと、神殺しのゴアを演じるのがクリスチャン・ベールだというくらい。そして、監督はタイカ・ワイティティ。バトル・ロワイアルのときと同じ監督ですね。

というのも、ラブ&サンダーに関しては、追加で観ておくべき作品はないと聞いていたので、比較的気持ちに余裕を感じていました。これまでのMCU全29作くらいのタイトルだけ観ておけば大丈夫だと。いつもなら、プラスαでドラマ版のアレとソレを観ておけみたいなことがあるので、そういう意味では比較的楽に観られる作品だったと思います。作品数を増やすごとに、観賞へのハードルを上げていくのがMCUです。そして、それに必死にファンは食らいついていき、「アレ観てたから、この意味がわかる」という達成感を感じるまでがセットです。

さて、本編観た感想ですが、今回は完全な箸休め作だと思いました。ギャグパートや小ネタが多くて、楽しかったです。冒頭で、ソーのこれまでの歩みを、めちゃくちゃ雑なダイジェストで紹介した時点で、この作品が笑わせにかかっていることを予感しました。そうか、ロキは3回くらい死んでたのか。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』と一緒に冒険していたソー。メンバー内では若干浮いているようで、別行動するとなったときも、全然引き止めてもらえないソーが哀れ可愛かったです。たしか、最初にソーが合流するとなったときは、わりかしみんな敬ってたような気がするけど、一体どこで逆転したんでしょうか。

ところで、私はスター・ロードをこよなく愛していますが、特に戦闘でマスクかぶった彼が好きです。エンドゲームのクライマックスで再登場する際、マスクかぶって飛んできたスター・ロードは最高でした。しびれました。が、残念ながら本作ではマスク姿見れず。残念。

そして、ナタリー・ポートマン演じるジェーンが、10年ぶりとかの再登場です。それなのに、どうやらステージ4のがんに冒されているらしい。嫌な予感しかしない。で、なんやかんやあって、ジェーンがハンマー(ムジョルニア)を手にしてマイティー・ソーとなって戦うのですが、腕のたくましさに見とれました。病床にいたときは枯れ枝みたいに横たわっていたのに、この腕どこから来たの? というくらい強そう。ムジョルニアを手にしているときは、病から解放されるそうです。二人がどうして別れたかはこれまで言及されてきませんでしたが、ようするにすれ違いだったみたいです。

リアルでは、ナタリー・ポートマンが制作側と喧嘩して降板と言われていますね。仲直りしたのかな。神々の神殿シーンでは、ラッセル・クロウ扮するゼウスが登場。全能の神だけど、ずいぶん小狡い感じでした。階段を降りるときの華麗な足取りに笑った。ここで唐突に小籠包の神バオという、サンリオチックな可愛いキャラが出てくるのですが、あれ元ネタは何かあるのでしょうか? 監督の趣味ですか? 調べたけどわからなかったので誰か教えてください。

ヴァルハラって東リベのあれですね

大体、このへんまでがギャグパートで、ここからゴアとの直接対決になっていきます。それにしても、娘が死んで辛い思いしたのに、人んちの子供たちを誘拐するなんて、ゴアってば何考えてるんでしょうか。ゴアとの戦闘シーンでは、雷的な技が惜しみなく使われます。そのため、劇場内のポスターには、ディズニー・スタジオから「光を伴う演出があるため…」という、ポリゴンショックに準じた注意書きがしてあります。

たしかに、ポリゴンショックなんて足元に及ばないくらいの閃光でした。目が痛くなることはなかったけど、私はこの光観てたら眠くなってきました。23時近かったからかな。

クライマックスでは、ゴア改心、娘復活、ジェーン死去と、怒涛の展開が続きます。今後作品が続いていくことを考えたら、ジェーンがここで退場なのはやむなしですが、生きて元気にお別れしてほしかった…。しかし彼女は、亡くなったあとに、神の国ヴァルハラに着きます。迎えてくれたのはヘイムダル。本作では、息子が登場していましたが、父ちゃんのサプライズ登場は嬉しかったです。

ところでヴァルハラってどこかで聞いたことがあると思ったら、東京リベンジャーズで場地が行ったチームがバルハラでした。ヴァルハラは北欧神話における主神オーディンの宮殿の名前だったのですね。さすが稀咲、頑張って勉強してただけあって、名付けに知性を感じます。

鑑賞後、ゴアの娘で、最終的にソーと一緒に暮らす女の子が、クリス・ヘムズワースの実娘だと知りました。あの感じだと今後の作品にも出るってことですかね? ソー役は世襲制になるのかな。何日か前、MCU『アベンジャーズ』シリーズの最新作のタイトルが『Avengers: The Kang Dynasty』になったというニュースが流れました。2025年に公開だそうです。

ほかにも順次作品が公開されていくようで、正直何がなんだかわからなくなっているのですが、ここまで負ってしまったら後にひけない。映画館でドヤ顔するためにも、もう少し食らいついていきたいと思います。

PROFILE
演劇ライター 中村 未来

​中村 未来Nakamura Miku

千葉県習志野市出身の演劇ライター、シナリオライター。
玉川大学芸術学部卒業。
趣味は演劇鑑賞と漫画を読むこと。
東京都在住。

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