『山口くんはワルくない』７巻〜動き出すモブ〜

煩悩編に突入しました

『山口くんはワルくない』の７巻が発売されていました。うっかり、読み忘れていました。月刊誌だと、発売まで時間がかかると思ってつい油断してしまいますが、３、４ヶ月なんてあっという間に過ぎていきます。ちなみに、一巻発売時に、ダ・ヴィンチWEBで記事を書きました。

『山口くんはワルくない』無自覚小悪魔ヒロイン・皐に習う、モテ女テクニック

https://ddnavi.com/review/608188/a/

皐に学ぶモテテクニック。悪くないテーマです。ここに書いたとおりですが、皐ちゃんは、少女漫画によくいる地味系ヒロインですが、わりと序盤から煩悩にまみれた一面が垣間見えるところが好きです。それが作者の狙いだったのか？　６巻あたりから、皐と山口くんの煩悩がテーマになっていますね。恋愛漫画が面白いのは、だいたい両思いになるまでなので、たしか２巻？　で両思いになったときは、「この漫画ももう終わってしまうのか…」と残念な気持ちになりました。

が、全然終わらない。両思いになったあとの二人をずっと追いかけ続ける勢いで、話しが進んでいきます。

水着になるんかい、ならないんかい

７巻は、プールの回からスタートです。６巻では、皐が水着になるのか？　ならないのか？　ならないんか？　という、そこ引っ張るのかという展開が印象的でした。そして、わかりやすく水着姿にときめく山口くん。高校生ってこんな感じだっけ？　そんな二人は、仲間たちと別行動して、プールを楽しみます。なんか、背中をぞわっと触る山口くん……１巻とだいぶ傾向変わってますが、大丈夫なのでしょうか？　そういえば７巻の表紙も煩悩にまみれています。

そんなことより、７巻でようやく石崎くんが動き始めました。当て馬の片鱗を見せながら、長いこと動きがなかったので、もう何もしないんかなと思ったりしましたが、ちゃんと三角関係になるみたいです。しかし、皐ちゃんと山口くん以外、あまりにもモブ顔なので、いまいち石崎くんに感情移入できません。こうして思い出そうとしている今も、顔が浮かんでこない。けど、彼はちゃんと仕事してくれます。最初は山口くん推しの変な男の子として登場したけど、いつの間にか皐ちゃんが気になって…というやつですね。

お願いだから見せつけないで

続く文化祭編では、誰と回るか、何を見るか、どんなヘアメイクをするか、みたいな、高校生あるあるを一通りやってくれます。そして、体育館でステージを見ているときに、皐ちゃんにちょっかいを出した石崎くんに、あからさまにイラッとする山口くん。見せつけるように、皐ちゃんに触ってマウント取るのですが、高校の文化祭でこんなにイチャイチャしてるカップルがいたら、本当に殺意しか湧かないし、実際当時湧いてたと思う。

石崎くんはもっと怒っていいと思う。石崎くんは悪くない。７巻は、そんな感じでイライラしつつ、次巻への引きもあって、面白かったです。そのうち実写ドラマ化とかしそうですね。強面系のジャニーズと、めるるとかで。そんな実写映画が今まさにやってますね。明確な悪役がいないし、気軽に読めるのも、山口くんのいいところです。おすすめです。