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『からかい上手の(元)高木さん』〜歌の上手さは生まれつき〜

2022.06.30

こんな女芸人がいた気がする

先日『からかい上手の(元)高木さん』16巻が発売されました。

本編が既刊18巻なので、もうすぐ追いつきそうです。表紙はいつも本編と同じ構図なのに、追い越しちゃったらどうなるんだろう。

ダヴィンチWEBでは、『からかい上手の高木さん』のレビューを何回かしていて、最近映画化を記念して2本公開されました。

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(元)高木さんについては、たしか書いたことがなかったと思うのですが、ちゃんと読んでます。

本編もそうですけど、つくづく優しい世界です。悪意のある人がいない。こんな平和な町に引っ越したいのですが、どこにあるのでしょうか。

16巻でも相変わらず、穏やかな西片家。今回収録されている中で個人的に一番好きなのは『値段当て』です。

「気になっていたニットが安くなってたから買った」という高木さん。お家の中でファッションショーをします。そして、西片とちーに、いくだったか当ててみてと、値段当ての勝負をしかけるのです。独特なニットの柄は、たしかに高そうに見える。何かしらのブランド風です。真剣に当てようと西片が凝視すると、高木さんが「恥ずかしい」と言って、ささっと体を隠します。この“ささっ”の動き、本編でも見たことがありません。こんなお茶目な動きするんですね。

「そんなに体見られると、恥ずかしいかも…」というセリフと合わせて、誰か女芸人さんを思い出しそうなのですが、誰だったか出てこない。なんかこんな芸風の人がいたような気がするのですが、気のせいでしょうか。結局、ニットは4千円で、「値段当てしている間、かわいい高木さんをたくさん見られてよかったね西片」というオチです。幸せですね。

歌は練習するものなんですね

あと『歌』も好きです。

お風呂の中で、意気揚々と歌うちー。でも下手なんですよね。どうやら、幼稚園でも先生から個人レッスンを受けているらしい。西片が一緒に歌うと、つられてしまって、上手く歌えない。でも高木さんは「どっちの歌も好きだよ」と、平和にまとめてくれるというオチです。

ところで、歌が上手い人って、生まれつき上手いものだと思っていませんでしたか?私は思っていました。歌手もみんな、最初から歌が上手い人がなるものだと思っていました。8年ほど前、ちびっこ演歌歌手として大人気だったさくらまやさんに、取材をしたことがありました。

テーマは何か忘れてしまいましたが、一通りインタビューを終えて、雑談に入ったとき、ふとしたひょうしに歌の練習の話に。私が「どうしたら歌って上手くなるんですか?」と質問すると、まやさんから「たくさん練習するんです」と言われ、本当に「えっ!!!!」と口にこそ出しませんが、心の中で言いました。歌って練習するものなんだ…と生まれてはじめて気づいたのでした。

誰しもそういう思い込みってありますよね。あると思うんです。テレビでさくらさんを見ると、いつもこの会話を思い出します。さくらさんに聞かなければ、私は一生「歌の上手い人は生まれつき」だと思い込んで生きていくところでした。ありがとうさくらさん。7月2日放送の『二軒目どうする?』に出演されるそうなので、ぜひチェックしたいと思います。

PROFILE
演劇ライター 中村 未来

​中村 未来Nakamura Miku

千葉県習志野市出身の演劇ライター、シナリオライター。
玉川大学芸術学部卒業。
趣味は演劇鑑賞と漫画を読むこと。
東京都在住。

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